北海道
7月 明治39年(1906年)、地元のご住職が灯ろうを湖面に流し、湖の遭難者を供養したことから始まった大沼の夏の風物詩大沼湖水まつりは、大沼湖面に多数の灯ろうを浮かべ、水難者、新亡者、先祖供養のために行われる伝統の灯ろう流しをはじめ、花火大会、子供向けイベントなどがあり、ご家族でも楽しむことができます。
青森県
2月 ろうそくで五穀の豊凶占いをするのが弘前市沢田地区の沢田ろうそくまつりです。この地は平家の隠れ里であるとの伝承があり、平家の人々を弔うまつりともいわれるが、五穀豊穣を祈願してそれぞれにろうそくを灯し、翌朝、大きなろうそくの蝋の流れ方によってその年の豊凶を占う。
秋田県
8月 東北三大祭の一つで観光的な祭りを代表する秋田竿燈まつりでは、46個の火の入った提灯を吊るした竿燈を絶妙なバランスで手のひら、額、肩、腰などに移していく曲芸のような技に圧倒されます。まつりに出る竿燈は200本を超えるので、それらが一斉にゆらめくのを見るのは壮観です。竿燈全体を稲穂に、吊るされた提灯を米俵に見立て、五穀豊穣を祈願します。
福島県
10月 提灯祭りとして有名なのは二本松の提灯祭りです。二本松神社の秋祭りで、七台の太鼓台が祭り囃子を奏でながら町内を練り歩くが、その太鼓台はおよそ高さ4メートル、間口1.6メートル、奥行き2.3メートルほどで、彫刻や金箔で豪華に飾り付けられています。さらに屋根から上におよそ300個の提灯が飾られ、その提灯の火が深夜になると一層輝きを増して、祭りの雰囲気を盛り上げます。
茨城県
12月 古河市の提灯竿もみまつりがあります。この祭りは古河市に隣接する栃木県野木町の野木神社の例祭に関連がある。野木神社の神霊渡御の時に提灯をかざして出迎えたのがはじまりとされています。年とともにこの提灯竿が豪華になり、あたり一帯は祭りの夜になると提灯の火の海となります。
埼玉県
久喜提燈祭りは、天明3年(1783年)の浅間山の大噴火で、桑をはじめ夏作物が全滅したことによる、生活苦、社会不安などを取り除くため、祭礼用の山車を曳き廻して豊作を祈願したのが始まりと伝えられています。7台の山車が繰り出され、昼間は町内を曳き廻します。夜は約500個の提燈を飾りつけた提燈山車に早変わりして、賑やかな笛や鉦・太鼓のお囃子をのせ山車を回転させたり、山車同士をぶつけたりの大迫力です。
新潟県
二十基の大灯籠に灯を入れ、さらに数多くの奉納田楽灯籠にも灯をつけて、華麗な情景を展開するのが弥彦燈籠まつりです。疫病退散、五穀豊穣を祈念してはじめられたと伝えられているが、拝殿前の回廊に大灯籠が並べられての「花揃い」、神輿の渡御についての大灯籠の巡行は壮観で、深夜に大灯籠に囲まれた仮設舞台で演じられる「神歌楽」と「天犬舞」は弥彦神社の秘舞、秘曲としてきわめて貴重です。
長野県
12月 安曇野神竹灯は穂高神社の境内で行われる神秘的なイベントです。安曇野の神「穂高見命」の姉にあたる大分県竹田市祖母山の神「豊玉姫」から贈られた1万本の竹灯籠に火が灯ります。この竹灯籠は「孟宗竹」であり、竹田市で開催される「たけた竹灯籠」で灯りが灯されるものです。
石川県
8月 石崎奉燈祭は、漁師町石崎の海の男たちがねじり鉢巻に地下足袋、きつく締めたサラシにお守りを携え、賑やかな笛や太鼓、鉦の音に合せ「サッカサイ、サカサッサイ、イヤサカサー」と威勢のいいかけ声で重量2トンの大奉燈(キリコ)6基を担いで練り歩きます。
愛知県
今からおよそ450年ほど前、一色の浜に海魔が現れ、これを恐れた村人達がかがり火を焚き難を逃れたものが三河一色大提灯まつりの始まりです。6組の氏子が提灯の大きさを競い合い、胴の直径が最高5.6メートル、高さ10メートルもの6対12張の大提灯が境内に並び神火が灯されます。提灯に描かれた神話や歴史などの時代絵巻が漆黒の夜空に浮かび上がり幻想的な世界を浮かび上がらせます。
山口県
柳井の民芸品である「金魚ちょうちん」をモチーフにした夏の一大イベント、柳井金魚ちょうちん祭りは柳井の夏の風物詩です。夜には数千個の金魚ちょうちんがライトアップし、街を幻想的な雰囲気に包みこみます。本祭りの「金魚ねぶた」ではお囃子や威勢の良い掛け声に合わせ、熱狂の渦の中で巨大な金魚ねぶたが町中を練り歩きます。
熊本県
2月に行われる山鹿灯籠浪漫 百華百彩は古くから和傘の一大産地だった山鹿温泉の当時の風景を想い、町並みには、傘灯りや竹灯りが設置されて、幻想の世界に包まれます。また、国指定重要文化財の芝居小屋「八千代座」で同時開催される「山鹿風情物語」も魅力で、勇壮な「山鹿太鼓」と優雅な「山鹿灯籠踊り」の公演があります。脈々と受け継がれてきている山鹿の伝統文化は、見ごたえがあります。
8月 山鹿灯籠まつりは、山鹿市の大宮神社のお祭りです。山鹿灯籠の由来は今から約600年前の室町時代に、金灯籠を模した紙の灯籠が作られ、大宮神社に奉納されたのが始まりと伝えられています。山鹿小学校グラウンドで行われる「千人灯籠踊り」がこの祭りの最大のクライマックスで、民謡「よへほ節」に合わせ、頭上に紙と糊だけで作られている金灯籠をのせた女性千人の浴衣姿の女性たちが、しなやかに舞う姿には、美しく懐かしい日本の風情があり、見る人を幻想的な世界へと誘います。
鹿児島県
六月燈とは、旧暦の6月(現在では7月)に鹿児島県内の神社・寺院でそれぞれの日程が定められて行われているお祭りです。県民に「ロッガッドー」の呼び名で親しまれています。薩摩藩第二代藩主の島津光久が、上山寺新照院に観音堂を建立して供養のために燈籠を灯したのを、領民達が見習った事がこの祭りの始まりとされています。しかし、古来から燈明を献じて神仏に祈願する風習があり、これが習合されて、より盛んになったのではないかといわれています。