お祭りリンク 神楽・田楽・能・狂言

4月10日に行われる新潟県糸魚川けんか祭りは神輿がぶつかり合う祭り。2つの神輿が天津神社の境内を周りながら10回程ぶつかり合いを繰り返し、若い衆の力と力の競り合いに大きな歓声が上がる。
4月7日にある 宮城県 栗原市の 小迫の延年 は、古式ゆかしい獅子舞、入振舞、飛作舞、田楽舞などの舞があるが見どころは馬乗渡しで、那須与一に扮した男性が扇の的を射ち落すと、訪れた人たちから歓声が上がる。
3月30日の 長崎県 雲仙市の 観櫻火宴 は、桜の季節に開催される日本一のたいまつ武者行列。総勢200名の武者たちが松明を片手に桜咲き誇る橘公園を練り歩き、勇壮かつ幽玄な歴史絵巻を再現する。
愛知県 半田市の地区ごとに3月16日から始まる 半田の春まつり は5月連休まで続く。金銀の刺繍幕に覆われた豪華な山車の引き回しや、からくり人形をはじめ、獅子舞や三番叟など見どころが多い祭りです。


都道府県開催日開催地お祭りYouTubeWikipedia
北海道9月下旬の日曜日小樽市松前神楽
翁松前神楽最高峰の舞松前藩
岩手県毎月第2日曜日花巻市早池峰神楽
岳神楽「諷誦の舞」
岩手県8月14日
平泉町中尊寺薪能中尊寺薪能
中尊寺
宮城県全旧暦 2月18日 3月15日 16日 19日石巻市雄勝法印神楽雄勝法印神楽 蛭子雄勝法印神楽
宮城県9月第3土曜日登米市登米薪能登米能仙台藩
秋田県11月7日・8日横手市霜月神楽保呂羽山の霜月神楽
保呂羽山の霜月神楽
山形県2月1日・2日鶴岡市黒川能 王祇祭
黒川能の王祇祭黒川能
福島県8月1日いわき市稚児田楽・風流稚児田楽・風流
御宝殿の稚児田楽・風流
福島県10月15日浪江町室原の神楽室原の神楽
福島県11月3日新地町福田十二神楽福田十二神楽新地町
福島県11月第1土曜日田村市大倉太々神楽大倉太々神楽田村市
栃木県1月28日・5月28日・9月28日宇都宮市二荒山神社太々神楽大々神楽 八幡の舞
栃木県4月の第1日曜日
塩谷町風見の神楽(塩谷町公式ホームページ)
塩谷町 風見の神楽
塩谷町
埼玉県7月31日久喜市鷲宮催馬楽神楽 夏越祭(久喜市公式ホームページ)
鷲宮催馬楽神楽
鷲宮神社
千葉県10月20日船橋市意富比神社例大祭 意富比神社例大祭
意富比神社
東京都8月7日中央区能楽金春祭り銀座金春祭り金春流
東京都8月25日の直前の日曜日稲城市江戸の里神楽
江戸の里神楽
江戸の里神楽
神奈川県10月上旬 鎌倉宮鎌倉市鎌倉薪能鎌倉薪能鎌倉宮
新潟県4月3日 8月15日村上市大須戸能大須戸能
新潟県6月中旬(1日)佐渡市正法寺ろうそく能正法寺ろうそく能世阿弥
長野県8月14日から18日(例祭)など年間約30回長野市戸隠神社 太々神楽戸隠神社 太々神楽戸隠神社
長野県9月21日長野市犀川神社太神楽犀川神社 太々神楽犀川神社太々神楽
長野県12月上旬から中旬飯田市遠山の霜月祭り遠山の霜月祭り遠山郷
富山県5月20日高岡市瑞龍寺燭光能瑞龍寺で燭光能瑞龍寺 (高岡市)
石川県7月下旬の土・日曜日加賀市山代大田楽
山代大田楽山代温泉
岐阜県2月13日・14日下呂市田の神祭り
下呂の田の神祭り
森水無八幡神社
岐阜県4月13日本巣市能郷の能・狂言能郷の能・狂言能郷の能・狂言
静岡県旧暦1月18日の月の出から翌日の日の出浜松市西浦田楽(にしうれでんがく)
西浦田楽西浦の田楽
静岡県10月29日藤枝市高根白山神社 古代神楽
高根白山神社の古代神楽陰陽五行思想
愛知県1月3日
新城市鳳来寺田楽
鳳来寺田楽
鳳来寺
愛知県2月第2土曜日設楽町田峯田楽
田峯田楽三河の田楽
三重県1月3日 4月17日 12月5日伊賀市敢國神社の獅子神楽伝統の獅子神楽敢国神社
三重県12月24日
桑名市伊勢大神楽増田神社 総舞奉納伊勢大神楽
滋賀県1月3日多賀町多賀大社 翁始式多賀大社 翁始式
京都府1月20日京都市伏見区城南宮 湯立神楽城南宮 湯立神楽
京都府節分 4月29日から5月5日京都市中京区
壬生大念佛狂言壬生狂言「節分」
壬生狂言
京都府3月16日伊根町延年祭
浦島神社の延年祭
京都府3月・4月・10月・11月・その他出張公演
京都市右京区
嵯峨大念仏狂言 春季公演嵯峨大念仏狂言 土蜘蛛狂言
京都府4月下旬伊根町筒川祭り
筒川祭り
丹後国
京都府6月1日・2日京都市左京区京都薪能京都薪能
京都府11月の第1金・土・日曜日京都市中京区神泉苑狂言
神泉苑狂言
神泉苑
大阪府毎月23日(11月を除く)大阪市中央区献湯祭湯神楽 少彦名神社少彦名神社 (大阪市)
兵庫県立春 立夏 立秋 立冬の年4回淡路市湯立神楽祭 伊弉諾神宮伊弉諾神宮で湯立神楽伊弉諾神宮
奈良県1月25日五條市大塔惣谷狂言
大塔惣谷狂言
惣谷狂言
奈良県5月第3金・土曜日奈良市興福寺 薪御能
初夏告げる伝統の薪御能
薪能
奈良県5月下旬(6月上旬)の土曜日宇陀市あきの螢能あきの螢能阿紀神社
奈良県10月15日より前の日曜日宇陀市室生の獅子神楽(奈良県公式ホームページ)
室生の獅子神楽
室生村
兵庫県9月下旬から10月上旬香美町香美町の三番叟香美の三番叟三番叟
島根県7月23日西ノ島町隠岐島前神楽
隠岐島前神楽
隠岐島前神楽
島根県9月24日松江市佐陀神能 (さだしんのう)
しまね伝統芸能祭佐陀神能
島根県毎週土曜日
浜田市石見神楽石見神楽の世界石見神楽
岡山県4月の最終日曜日高梁市国橋まつり大神楽國橋まつり 大神楽備中神楽
広島県9月下旬の土曜日安芸高田市安芸高田神楽ひろしま安芸高田神楽ひろしま安芸高田神楽
広島県10月第2土曜日尾道市浦崎住吉神社奉納神楽尾道 浦崎神楽
山口県7年に一度4月 毎年10月14日岩国市岩国行波の神舞岩国行波の神舞岩国行波の神舞
山口県9月下旬阿武町福賀神楽福賀神楽保存会阿武町
徳島県1月1日つるぎ町天の岩戸神楽(つるぎ町公式ホームページ)天の岩戸神楽つるぎ町
香川県9月22日
高松市佐料編笠神楽(香川県公式ホームページ)佐料編笠神楽
香川県10月第4土・日曜日
丸亀市垂水神社湯立神楽(香川県公式ホームページ)丸亀市垂水神社(御神楽)
湯立神楽
高知県10月15日大豊町岩原・永渕神楽岩原神楽大豊町
高知県10月下旬から11月
梼原町津野山神楽津野山神楽檮原町
高知県11月中旬津野町津野山古式神楽
津野山古式神楽津野氏
高知県11月中旬から12月上旬いの町本川神楽(いの町公式ホームページ)本川神楽いの町
高知県11月23日仁淀川町池川神楽池川神楽
高知県奇数年 12月12日 偶数年 12月8日仁淀川町安居神楽安居神楽
福岡県4月26日糸島市高祖神楽
高祖神楽
高祖神社
福岡県5月第2日曜日糸島市福井神楽
福井神楽
糸島市
福岡県9月から12月(市内の神社)豊前市豊前神楽
豊前神楽
豊前市
佐賀県10月18日・19日佐賀市白鬚神社の田楽
白鬚神社の田楽白鬚神社の田楽
長崎県4月から10月の神社例祭新上五島町五島神楽上五島神楽新上五島町
長崎県10月26日
平戸市平戸神楽
平戸神楽
平戸神楽
長崎県12月20日
壱岐市壱岐神楽壱岐大大神楽壱岐島
熊本県9月20日南小国町吉原岩戸神楽吉原神楽(南小国町)南小国町
熊本県10月13日菊池市菊池の松囃子
御松囃子菊池氏
大分県4月第1日曜日豊後大野市御嶽神楽御嶽神楽御嶽神楽
大分県5月から10月の第3土曜日由布市庄内神楽庄内神楽祭り由布市
大分県10月21日宇佐市宇佐神宮御神能宇佐神宮御神能宇佐神宮御神能
大分県11月3日由布市庄内神楽祭り庄内神楽祭り
大分県11月上旬から12月中旬 神社奉納中津市豊前蛎瀬神楽蛎瀬神楽蛎瀬神楽
宮崎県春分の日 大晦日から元旦宮崎市船引神楽船引神楽
宮崎県10月上旬の土曜日延岡市延岡天下一薪能延岡で天下一薪能薪能
宮崎県11月3日高千穂町天岩戸夜神楽三十三番大公開祭り天岩戸夜神楽三十三番大公開祭
宮崎県11月中旬から12月上旬椎葉村椎葉神楽椎葉 尾前神楽椎葉神楽
宮崎県11月中旬から2月上旬高千穂町高千穂の夜神楽高千穂神楽高千穂の夜神楽
宮崎県11月第4土・日曜日
西都市尾八重神楽
尾八重神楽
宮崎県12月第1土曜日
高原町狭野神楽狭野神楽高原町
宮崎県12月12日から16日
西都市銀鏡神楽
銀鏡神楽
山梨県4月25日富士河口湖町河口の稚児舞河口の稚児舞河口の稚児舞

北海道 

9月 松前城下を中心に古くから行われている松前神楽は東北地方に伝わる山伏神楽ですが、松前藩が若狭の武田氏出身であり、京都の吉田神道などの影響もあって独自の曲目を併せ持つ神楽となっているのが特色です。

岩手県 

月遅れのお盆、中尊寺の北方鎮守である白山神社の能舞台で中尊寺薪能は行われます。夕方、周囲にかがり火がたかれて、喜多流の能・和泉流の狂言が披露され、かがり火に照らしだされる幽玄な世界を堪能できます。杉木立に囲まれ、古格を備えた能舞台で行われる中尊寺薪能には独特の雰囲気があり、全国各地から大勢の能楽ファンが集まります。
霊峰早池峰山に抱かれながら、地域で大切に受け継がれてきた伝統の舞、早池峰神楽は大償(おおつぐない)と岳(たけ)の2つの神楽座の総称です。「岳神楽」は早池峰神社の門前に住んでいた岳の集落が伝える、早池峰神社へ奉納される神楽です。山の神の面が口を閉じた「吽」の形をしており、五拍子で勇壮であると言われています。「大償神楽」は早池峰山開山の祖である田中兵部が建立したといわれる大償神社の周辺の人が伝える神楽です。山の神の面が口を開けた「阿」の形になっており、七拍子で優雅に見えると言われています。演目は、始めに式舞(鳥舞、翁舞、三番叟、八幡舞、山の神、岩戸開き)を舞い、その後、神舞、女舞、荒舞、番楽舞、狂言などを舞い、最後には権現舞を舞ってしめます。

秋田県 

11月 横手市保呂羽(ほろわ)の波宇志別(はうしわけ)神社に伝わる霜月神楽は、今年の収穫に感謝し、来る年の五穀豊穣を祈願する神事です。神社の神殿に集まった近郷の神官たちが、湯で浄める湯加持(ゆかじ)を中心とした33番の神楽を夜を徹して舞います。神子が、舞の途中で託宣を告げる「保呂羽山舞(ほろわさんまい)」や、最も重要とされ、鳥兜をかぶって荒々しく勇壮に舞う「山の神舞」などがあります。

山形県 

2月1日と2日に、鶴岡市黒川地区に鎮座する春日神社の旧例祭「王祇祭」が行われます。そこで奉納されるのが黒川能です。黒川能は、羽黒山山麓の春日神社の氏子である農民たちによって伝えられてきました。観世流などの現在の五流とは一線を画し、民俗芸能として独自の伝承を500年にわたって保ち続けていると言われています。

福島県 

8月 御宝殿熊野神社の稚児田楽・風流は「ザラッコ」とも呼ばれます。踊り手が手にして踊る「ビンザサラ」という楽器が、ザラッ、ザラッと鳴るところからつけられた名前です。笛・太鼓の囃子方に対して、鳥・兎の役がそれぞれ一人、ザラッコが六人の計八人の稚児で、ビンザサラを摺りながら田楽舞を演じます。この地のものは稚児が演じるので、実に素朴で可憐な味わいがある田楽です。

東京都 

東京の神楽を代表するのが江戸の里神楽です。埼玉の方から伝えられ元禄から文化文政の頃隆盛を極め、江戸の神楽師によって洗練され、江戸の庶民に親しまれて今日の里神楽になったのです。この神楽は、仮面をつけ、パントマイムで筋を進めるところであり、指先を巧みに使って表現力を増し、身体の動きにも工夫があって、黙劇でも物語の内容が理解できるのが特色です。この演技法には「壬生狂言」の影響があったといわれています。

長野県 

遠山の霜月祭りは旧暦の11月(霜月)に行われる湯立神楽で、昼間が最も短く生命力の弱まった冬至の頃に、全国の神々を招きお湯でもてなし、太陽と生命の復活を祈る儀式と考えられています。現在は、12月上旬から中旬にかけて遠山谷の各集落の神社で日を違えて行われています。社殿の中央に設えた釜の上には神座が飾られ、湯を煮えたぎらせて神々に捧げます。祭りのクライマックスを迎えると天狗などの面が登場し、煮えたぎる湯を素手ではねかけます。ふりかけられた禊ぎの湯によって、一年の邪悪を払い新しい魂をもらい新たな年を迎えます。

岐阜県 

2月 下呂の田の神祭りは、鋲打ち太鼓の皮の部分を上向きに置いてその面を田に見立て、欅の枝先に鏡餅をつけた柄鍬餅で田を打つ所作をしてみせたり、花笠をつけた四人の踊り子がササラを摺りながら田植え唄を唄う。踊り子の冠っている花笠以外に寄進笠が数多く供えられているが、祭りの終わりにはこの花笠を見物人が奪い合う。この笠を五穀豊穣の叶う印として神棚へ祀るのです。

静岡県 

旧暦1月 浜松市水窪町西浦の西浦田楽(にしうれでんがく)は観音堂の正月祭りとして行われているが、観音堂の別当家と能衆の17家の人々によって伝承されてきています。祭りの構成は、地能と呼ばれる三十三番と、はね能と呼ばれる十二番、これに獅子・鬼・しずめが番外としてついている。地能は、神楽・呪師・田楽・猿楽・田遊びなどを含み、はね能は世阿弥以後の猿楽能とみられています。全国的にみても異例の田楽で、その存在はきわめて貴重です。

愛知県 

1月 三河の古刹鳳来寺に伝わる鳳来寺田楽は薬師如来の信仰が結びついた田楽で、年の始めに豊作を願う神楽や田遊び、呪師芸、猿楽など豊富な芸能を含む三河、信州、遠州のいわゆる三信遠山間に分布する修正会の芸能の一つです。

三重県 

1月 敢国神社の獅子神楽は、起源は不明ですが、伊賀国の領主となった戦国武将・藤堂高虎が、上野城の鬼門にあたる場所に位置する敢国神社を崇敬し、上野城で正月の祝儀として奉奏させるなど、厚く庇護したと伝えられています。また、その形態は伊賀各地に残る獅子神楽の原型とされ、境内では、「広前」「四方神楽」「五段神楽」「剣の舞」「背つぎ」などの曲が舞われます。中でも「鼻高(はなだか)」という舞は、眠っている獅子を起こそうとする天狗の姿が見物客の笑いを誘います。鼻高とは天狗の事で、獅子は神が化身した姿だといわれています。
師走に行われる桑名市増田神社の伊勢大神楽では、各家元が協力して大神楽全曲を奉納することになっています。神事舞の荘厳な獅子舞と、放下芸(大道芸のひとつ)の楽しい曲芸の組み合わせが珍しく観客を楽しませます。

京都府 

壬生大念佛狂言の始まりは、鎌倉時代に勧善懲悪、因果応報という仏の教えを分かりやすく伝えようとしたものです。すべての演者が仮面をつける無言劇で、鉦や太鼓、笛の囃子に合わせて身振り手振りで演じます。衣装や道具も京の伝統工芸が活かされたものが多く、思わず見入ってしまいます。
11月 神泉苑に伝わる神泉苑狂言はもとは壬生狂言から分化したものですが、今は神泉苑狂言として続けられています。内容や形態も壬生狂言とほぼ同じで、鰐口、笛、太鼓の囃子に合わせた、念仏の妙理と勧善懲悪、因果応報の道理をわかりやすく、身振り手まねで表現する無言劇で、演目は30番あります。

奈良県 

5月 興福寺 薪御能は、全国各地で行われている薪能(たきぎのう)の起源とされ、奈良を代表する伝統行事の一つです。貞観11年(869年)に興福寺西金堂で執り行われた修二会で薪を焚いて、その光で毎夜演じた薪猿楽が最も古く、その後数々の変遷を経て今日に至ります。現在の薪能では2日間で観世・金春・宝生・金剛の能楽四座による能と大藏流による狂言が演じられます。

島根県 

松江市鹿島町の佐太神社の祭礼の一つに、9月24日の夜の御座替 (ござがえ) 神事がある。この時に七座の神事といわれる面をつけない直面(ひためん) の採り物神楽が舞われる。これに式三番と神能を加えたものが佐陀神能です。この種の神楽が伝播して各地に伝承されているものを出雲神楽といいます。
日本神話を題材に、独特の哀愁あふれる笛の音、活気溢れる太鼓囃子に合わせて、金糸銀糸を織り込んだ豪華絢爛な衣裳と表情豊かな面を身につけて舞う石見神楽は石見地方に古くから伝わる伝統芸能です。この神楽は、大蛇が火や煙を吹くといったリアルな演出や勧善懲悪といった分かりやすいストーリーが特徴で、初めて観る人にも明快で、自然と目の前で繰り広げられる神話の世界に誘われます。昔から地域の娯楽として秋祭りなどで演じられてきましたが、現在では年間を通じて石見各地で石見神楽を観ることができるようになっています。

岡山県 

国橋まつり大神楽は、備中神楽の創始者である西林国橋(こっきょう)が活躍した地で神楽を奉納します。備中神楽とは、日本の故事を演劇仕立てにし勇壮に舞う神事で、旧来の荒神神楽に、江戸時代末期の学者・神官であった高梁出身の西林国橋が文化・文政年間に神代神楽を加えて完成させた神楽です。現在では五穀豊穣、家内安全を願い、地域の各神社の秋祭りで奉納され、岡山県を代表する郷土芸能として全国に知られるようになっています。

高知県 

10月に行われる土佐の神楽で梼原町の津野山神楽は、国の重要無形民俗文化財に指定されている伝統芸能です。痛快な音楽とダイナミックな動きが見事に融合した舞で、多くの観客にユーモラスで優雅な神楽を楽しませてくれます。
11月 いの町本川地区に伝わる本川神楽は、室町時代より、家内安全、無病息災などの御祈祷の一つとして、平素は農業に従事している神楽太夫と呼ばれる人々によって御神祭などで奉納されてきました。県内では珍しい「夜神楽」で、大太鼓、銅拍子で囃しながら舞う。演目には「注連の舞」「山王(やまおう)の舞」「般若の舞」「鬼神争い」「折敷(おしき)の舞」「八幡の舞」など十八番があるが、素面の神事舞、面神楽があるとともに、「おしき舞」「剣の舞」「長刀の舞」のような曲芸的な演目もあります。

長崎県 

平戸神楽の由来は、戦国時代末期に壱岐国が平戸の松浦氏の領有となったため、壱岐の惣神主が、壱岐の社家20余名を率いて平戸の松浦氏の居城を訪れ、壱岐に伝わっていた神楽を舞ったことが発祥といわれている。全24番の平戸神楽は、氏子に任せず、各神社の神職が舞い手を務めるのが伝統であり、笛、太鼓を主旋律とした雅楽によって舞われ、中でも演目の「二剣(にけん)」は真剣3本を使うことから「三本舞」とも呼ばれ、舞手の技術力・体力・集中力が求められる最も難しい演目であるという。「二剣」の出来次第で、神楽全体の完成度が決まるともいわれており、平戸神楽を代表する演目の一つとされています。
12月 「神々が集う島」として知られる壱岐島の壱岐神楽は600年以上の歴史を持ち、国の重要無形民俗文化財に指定された。神職を世襲する社家の男性が、舞人と楽人を務めてきており、後継者不足などの課題を抱えながらも、島民によって守り、受け継がれています。

熊本県 

中世には正月に松を曳いて家々を祝福してまわる松囃子と呼ばれる芸能が行われていた。菊池の松囃子は、南北朝時代、征西将軍として西下した御醍醐天皇の皇子懐良親王のために、正月の祝言として行われたとしている。今は菊池神社の能舞台で秋季大祭に行われる、松囃子の古風を残す伝統芸能です。

宮崎県 

平家落人の里で脈々と受け継がれてきた椎葉神楽は起源は明らかではなく、神楽で歌われる唱教(唱え言)は室町中期以前ではないかと推測されます。出雲系の神楽で、神楽の長を「太夫」といい、舞い手を「祝子(ほうりこ)」、「神楽子」、あるいは「舞子」ということから、はじめは神職が演じていたが、しだいに農家の人たちも加わり、集落全体で冬祭り(神楽)を行ったのではないかとも考えられます。狩猟や焼畑など山の生活を表現し、全国的に珍しい曲目や近世以前の古い形態を今に伝えていることが特色で、村内26地区に伝わるすべてを総称して椎葉神楽と呼び、地域毎に違った特徴を持っています。
高千穂の夜神楽は毎年11月下旬から翌年2月にかけて町内のおよそ20の集落ごとに主に民家を神楽宿として徹夜で舞われる。五穀豊穣を神に感謝し、又は来る年の幸を祈る神人一如の習俗が現在も継承されています。夜神楽三十三番も天照大神の岩戸開きの神話が主題となっているが、農耕の収穫を祈る舞いもあり、秀れた民俗芸能として伝わっています。
尾八重神楽が継承されている西都市尾八重地区は、宮崎県中央部に位置し、日本最大級と言われる西都原古墳群(さいとばるこふんぐん)を有する西都市の北東の山間部にある集落です。祈りの原点となる自然崇拝の思想が色濃く反映されている神楽で、舞の随所に見られる飛び跳ねる動作は、「反閇(へんべ)」「カラス飛び」と呼ばれており、尾八重神楽を象徴する所作です。
12月 同じ西都市の銀鏡神楽は猪の頭(サチミタマ)が奉納して行われる神楽で、三十三番の演目が夜を徹して演じられます。その中で「ししとぎり」と呼ばれる「狩法神事」は、猪狩りの様子を狂言風に演じるもので、山の神楽としての特色になっています。

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