
高千穂の夜神楽 手力雄の舞
宮崎県の東方は日向灘に面し、約400キロメートルに及ぶ海岸線は、南国の趣きを伝える日南海岸として知られ観光ルートとしての利用が多い。県境は北に大分県、西に熊本県、南は鹿児島県と接しているが県境地帯は北から走る九州山脈や霧島火山脈の山岳地域であり、その山岳地域は宮崎県の総面積の73パーセントを越えるので、明るい海岸線とはうらはらに宮崎県の実態は山国と言えます。そんな自然条件にありながら宮崎県は「古墳と神話の国」として知られ、古くから人々の生活の営みがみられた国で、各地にその伝承を残しています。
2月 高原町の狭野神社のベブがハホは、五穀豊穣を祈願する田遊び神事です。田遊び神事に木彫りの牛や女面をつけた主婦(妊婦さん)が登場するところから、牛をベブ、主婦をハホという地元の言葉を用いて祭礼行事を親しみをこめて表現しています。神社の境内を田んぼとして、牛を田んぼならしのように引っ張りまわします。そして女面の主婦が種まきの様子を演じます。種まきが妊婦さんなのは稲の実りを願う心を反映しています。
4月 大師祭りの一つである今山大師・延岡大師祭は今山大師祭りとも呼ばれ天保10年(1839年)城下の信徒たちが疫病封じに高野山金剛峰寺から弘法大師像を勧請したのが始まりといわれています。護摩法要が盛大に営まれ、参詣者は境内を埋めつくす盛況をみせます。「ばんば踊り」や、ご詠歌の響く中での「お接待」も大師まつりを盛り立てます。
7月 400年以上前から行われている、えびの市の牛越祭は神社境内に、直径25センチ、長さ4メートルの丸太を、地面からの高さ50センチの高さに設置し、その上を牛に飛び越えさせます。参加するのは色鮮やかな飾りを頭に付けた赤布の腹巻、腹帯の身軽な子牛たちで、飼い主に手綱を引かれて飛び越していきます。牛が見事に飛び越すたびに、集まった観客から拍手と歓声が起こります。
8月 豊作や商売繁盛の祈願を込めて大勢でひょっとこ踊りを踊る日向ひょっとこ夏祭りは、赤い着物に白い帯、白いフンドシをつけ、豆絞りの手ぬぐいをかぶったひょっとこ、おかめ、キツネが繰り広げる、こっけいな踊りです。軽快で独特な太鼓と笛の音に合わせ、それぞれ個性的な面をしたひょっとこ達が腰を振って踊る様子は、少しエロティックさも感じさせます。
浮立(ふりゅう)系の太鼓踊りである臼太鼓踊りで全国的に名高い下水流臼太鼓踊は旧暦の8月1日に行われます。華やか和紙の花飾りを付けたのぼりを背負って、両手の撥で胸の太鼓を打ち鳴らしながら踊ります。太鼓を付けた踊り手は16人、鉦4人、歌い手4人で、総員24人が縦陣、円陣など隊形を変化させながら踊る姿は躍動感にあふれます。
10月の宮崎神宮大祭は「神武さま」と称される盛大な神幸、神賑行列で広く知られています。石清水八幡宮の男山祭りを参考にされたといわれるこの祭礼は、鳳輦(ほうれん)を中心にした華麗な渡御行列が呼び物で、行列のあとに続くシャンシャン馬の行列やさまざまな踊りが一層親近感を盛り立てます。
11月 都城市の山之口弥五郎どん祭りは、大和朝廷による隼人征伐の故事による放生会が「弥五郎どん祭り」に変化して伝わったものです。見どころはなんといっても、子どもとともに浜殿下り行列の先払い(先導役)を威風堂々と務める弥五郎どんです。庶民に親しまれている弥五郎どんは竹で編まれ、麻の薄い着物一枚しか来ていない、身の丈3メートルもある素朴な御神体ですが、「弥五郎どん」ゆかりのものに触れると病気をせず、一年中元気で過ごせるという言い伝えがあります。
高千穂の夜神楽は毎年11月下旬から翌年2月にかけて町内のおよそ20の集落ごとに主に民家を神楽宿として徹夜で舞われる。五穀豊穣を神に感謝し、又は来る年の幸を祈る神人一如の習俗が現在も継承されています。夜神楽三十三番も天照大神の岩戸開きの神話が主題となっているが、農耕の収穫を祈る舞いもあり、秀れた民俗芸能として伝わっています。
尾八重神楽が継承されている西都市尾八重地区は、宮崎県中央部に位置し、日本最大級と言われる西都原古墳群(さいとばるこふんぐん)を有する西都市の北東の山間部にある集落です。祈りの原点となる自然崇拝の思想が色濃く反映されている神楽で、舞の随所に見られる飛び跳ねる動作は、「反閇(へんべ)」「カラス飛び」と呼ばれており、尾八重神楽を象徴する所作です。
12月 同じ西都市の銀鏡神楽は猪の頭(サチミタマ)が奉納して行われる神楽で、三十三番の演目が夜を徹して演じられます。その中で「ししとぎり」と呼ばれる「狩法神事」は、猪狩りの様子を狂言風に演じるもので、山の神楽としての特色になっています。
開催日 | 開催地 | お祭り | YouTube | Wikipedia |
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成人の日 | 宮崎市 | 青島神社 裸まいり | 青島裸まいり | |
1月下旬の金・土・日曜日 | 美郷町 | 師走祭り | 師走祭り 迎え火 | |
2月第1土・日曜日 | えびの市 | 京町二日市 | えびの市京町二日市 | |
2月18日 | 高原町 | 狭野神社のベブがハホ | 苗代田祭(ベブがハホ) | |
4月第3日曜日 | 延岡市 | 今山大師・延岡大師祭 | 延岡大師祭 | |
4月29日 | 三股町 | 早馬まつり(三股町公式ホームページ) | ||
5月5日 | 宮崎市 | 宮崎みなとまつり | 宮崎みなとまつり | |
5月下旬から6月中旬 | 宮崎市 | ジャカランダまつり | ジャカランダまつり | |
7月中旬の3日間 | 日向市 | 細島みなと祭り | 日向市細島みなと祭り | 細島みなと祭り |
7月23日・24日 | 宮崎市 | 水かけ地蔵祭り | ||
7月28日 | えびの市 | 牛越祭 | えびの市 牛越祭り | |
7月下旬の金・土・日曜日 | 西都市 | 西都夏祭り | 西都夏祭り | |
8月第1金・土曜日 | 日向市 | 日向ひょっとこ夏祭り | 日向ひょっとこ夏祭り | 日向ひょっとこ夏祭り |
8月下旬 | 串間市 | 都井岬火まつり | 都井岬火まつり | |
旧暦の8月1日 | 西都市 | 下水流臼太鼓踊 | 下水流臼太鼓踊 | |
9月下旬の日曜日 | 五ヶ瀬町 | 五ヶ瀬の荒踊 | 荒踊 | |
10月上旬(中旬)の土・日曜日 | 日向市 | 日向十五夜祭り(日向市公式ホームページ) | 日向市十五夜祭り | |
10月第3土・日曜日 | 日南市 | 飫肥城下まつり | 飫肥城下まつり | |
10月26日に例祭、後最初の土・日曜日 | 宮崎市 | 宮崎神宮大祭 | 宮崎神宮大祭 | 宮崎神宮大祭 |
11月2日・3日 | 日向市 | ひょっとこ踊り | 五十猛神社ひょっとこ踊り | |
11月3日 | 都城市 | 山之口弥五郎どん祭り(都城市公式ホームページ) | 山之口 弥五郎どん祭り | |
11月3日 | 椎葉村 | 栂尾の臼太鼓踊り | 栂尾の臼太鼓踊り | |
11月第1土・日曜日 | 西都市 | 西都古墳まつり | 西都古墳まつり | |
11月第2金・土・日曜日 | 椎葉村 | 椎葉平家まつり | 椎葉平家まつり | |
11月中旬から2月上旬 | 高千穂町 | 高千穂の夜神楽 | 高千穂神楽 手力雄の舞 | 高千穂の夜神楽 |
11月23日 | 都城市 | 島津発祥まつり(都城市公式ホームページ) | 島津発祥まつり | |
11月第4土・日曜日 | 西都市 | 尾八重神楽 | 尾八重神楽 | |
12月第1土曜日 | 高原町 | 狭野神楽 | 狭野神楽 | |
12月12日から16日 | 西都市 | 銀鏡神楽 | 銀鏡神楽 |



宮崎県の花ははまゆう
宮崎県の鳥はコシジロヤマドリ
宮崎県の木はおびすぎ